ラフィキ:ふたりの夢
Rafiki
G
スクリーン 
1/24 - 2/6 (予定)
上映開始日:1/24/td>
上映終了日:スケジュールで確認ください
ケニア・南アフリカ・フランス・レバノン・ノルウェー・オランダ・ドイツ合作
監督:ワヌリ・カヒウ
サマンサ・ムガシア、ジミ・ガツ、ニニ・ワシェラ
オフィシャルサイト
Big World Cinema.

ラフィキ:ふたりの夢

「人を好きになるのに ボーダーはない」そんなコピーがついてる本作は、ケニアの女性同士の恋愛を描いています。

アフリカのケニアでは、同性愛は刑法で罰される犯罪で、昨年ケニアで行われた同性愛を犯罪とする法律の廃止を求めた裁判では、原告(LGBTQ活動家たち)の訴えは退けられ、ケニアでは今も同性愛は違法だそうです。

そんなケニアの二人の女の子の恋愛を描いた本作品。カンヌ映画祭に出品するための条件(本国の映画館で7日間上映されていること)を満たすために時間と労力をかけて裁判所から許可をとり限定的に上映されました。ただ、ケニア国内での上映は禁止され、一般的な人が見ることはできないそうです。

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そんなケニア初の同性愛者の映画ですが、『WEEKEND ウィークエンド』など、最近の同性愛を扱った映画からすると、かなり初々しいです。最近の西洋の同性愛を扱った映画は、十数年前に比べると異性愛者の偏見によるものはかなり少なくなって、当事者目線で描かれ洗練されてきたイメージがありますが、同性愛がテーマとなった映画が「衝撃!」などと言われていた頃は、最終的に異性愛者に恋人を奪われたり、社会的な差別の目に耐えられず別れる、といった悲恋が多かったように思います。そういう西洋の初期の同性愛を扱った映画に通ずるところが「初々しい」のかな、と。

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初々しさがちょっぴりチープに思えたとしたら、思い出してください。この作品の舞台となっているケニアでは同性愛は違法なんです。そんな国でこういう映画ができたこと、この映画がカンヌに出品された最初のケニア映画だということ。そんな作品を観るなんて、なかなかない気がしませんか? 

だいじょうぶ、同性愛の描写が苦手だという方に不快な思いをさせるような描写は全くありません。アフリカというと、ライオンとかシマウマがサバンナにいる様子を思い浮かべる方、アフリカにも都会があります。(ケニアに関しては世界一周「ケニア」をご覧ください。)そんな都会の若者はスケボーもするし、クラブにも行くんだっていう、アフリカの都会(映画ではケニアの首都ナイロビ)の若者の生活が少しわかります! そして、ジキ役の女の子、すっごくおしゃれでかわいいです! そんな、なかなか観ることのないと思われるケニアの同性愛を扱った本作品、ぜひこの機会にご鑑賞ください。

パンフレットにある女装パフォーマーでライターのブルボンヌさんのコラムがとても深くてわかりやすかったです。また、タイトルとなっている「ラフィキ(スワヒリ語)」の意味も監督のインタビューの中にありました。よろしければ劇場でお求めください。