本作品は、イスラエルで作られた作品ですが、パレスチナ自治区のパレスチナ人の話です。主人公のサラームが毎回検問を通るシーンや、パレスチナ人だけどヘブライ語が話せるなど、少し背景を理解されたい方は、こちら(世界一周「イスラエル』)をどうぞ。
ちょっとややこしいかもしれませんが、主人公はエルサレムに住むパレスチナ人。軍服の人はイスラエルとパレスチナ人地区の境界の検問菅(これも軍人の仕事です)パレスチナ人地区に住むパレスチナ人は簡単にエルサレムに行けませんが、エスサレムに住むパレスチナ人はパレスチナ人地区には行けます。(が、身分証明書を没収されるとエルサレムに戻れません。)
エルサレムは古都で、日本でいうと京都のようなところで、ユダヤ教徒(イスラエル人)、イスラム教徒(アラブ人)、キリスト教徒(ヨーロッパ人)のそれぞれにとっての聖都です。一方、テルアビブというのはイスラエルの地中海側にある都市で、高層ビルなどもそびえ立つ商業の街です。IT企業などの多くはテルアビブにあり、おしゃれな都会です。本作品はエルサレムの話で、テルアビブは作品中の番組名についているものです。エルサレムやテルアビブの位置関係などはこちら(世界一周「イスラエル』)をどうぞ。
舞台設定など火曜サスペンス劇場のようなちょっと安っぽさがありますが、イスラエルとパレスチナという重い題材をテーマを語り口は軽やかむしろコメディタッチで描いている良作です。パンフレットにはイスラエル生まれのパレスチナ人監督のインタビューや、ユダヤ学者によるエルサレムのパレスチナ人の解説などが載っていて、さらにイスラエルとパレスチナの状況が理解できることとおもいます。
オリジナルのフムスの作り方はこちら(世界一周「イスラエル』)をどうぞ。