サマー・オブ・84
Summer of 84
スクリーン 1
G
9/21 - 9/26:12:40-14:30 / 20:00-21:50
上映開始日:9/21
上映終了日:10/10
カナダ
監督:フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセル
グラハム・バーチャー、ジュダ・ルイス、ケイレブ・エメリー、コリー・グルーター=アンドリュー
オフィシャルサイト
Gunpowder & Sky, LLC

サマー・オブ・84

「2015年、SFアクション「ターボキッド」で衝撃の長編映画デビューを果たした監督RKSS(3人組)の長編第2弾!!空前の大流行を見せる80年代ジュブナイル&スラッシャー映画のオマージュ。劇中終始感じるのはやはり80年代絶対愛あふれるオマージュ。

「E.T.」「グーニーズ」「スタンドバイミー」「エルム街の悪夢」「13日の金曜日」BMX、トランシーバー、マッスルカー、オカルト、冒険、シンセサイザー音…挙げていけばキリのない大好物が盛りだくさんだが、今作は前作「ターボキッド」のようなコミカルなポップさは一切なく、84年のアメリカの片田舎オレゴン州イプスウィッチで起こる連続殺人事件を15歳の少年たちが犯人を見つけ出そうという一夏の物語になっている。80年代の片田舎の家族問題など様々な要素をもって80年代という背景を色濃く演出している。クライマックスに近づくにつれ恐怖と疑心感そして緊張感が胸の中で次第に膨らんでいくまさにジュブナイル&スラッシャー映画。

image

「連続殺人犯も誰かの隣人だ」

「ターボキッド」の監督なんだ?と思ってみるてしまうと鮮烈なクライマックスはまさにトラウマ級!なかなかの振り幅のある監督RKSS。僕はこの映画、かなり大好物です。しかし80年代だけはリバイバルしないだろうと正直思っていたけど、ストレンジャーシングスやファッション、音楽、アート全てにおいて盛り上がっている今、あの時代を生きた方には是非観てもらいたい。

サマー・オブ・84

「連続殺人鬼も誰かの隣人だ。人は決して本性を見せない。郊外でこそイカれたことが起こる」

私、普段ホラー映画は観ません。けれど「80年代」に惹かれて観ることに。ホラー怖いから、ジェイソンとかエルム街とかの要素が出てきてら、速攻観るのをやめようと思いながら、恐る恐る観はじめました。ホラーだと思っているから、冒頭の夜の鬼ごっこの、なんでもないシーンですら疑心暗鬼になりビクビク、、、してはいたものの、80年代らしいファッションと音楽と。BMXに乗ってボーリングに行く時にかかっている曲は、バナナラマ。

怖いといっても、友達と「死体」を探しに行く『スタンド・バイ・ミー』みたいな、ハラハラ、ドキドキするといえば『グーニーズ』的なそんな感じ、、、この感じなら、観れそうと少し安心。誰も殺されることなく、グロいシーンが出てくることもなく、音や暗闇に驚かされつつも、楽しく怖がることができました。(だいたいは、、、)

『スタンド・バイ・ミー』を彷彿させるのは、オタク、ガリ勉、不良とデブっていう少年4人組。そして、『サマー・オブ・84』の舞台となっているのはアメリカのオレゴン。『スタンド・バイ・ミー』も『グーニーズ』もオレゴンが舞台なんです。

4人の少年たちは、思春期にありがちな“アダルト”や非日常への憧れなんかを、隠れ家的なツリーハウスに集まってグダグダと共有します。物語は、オレゴン州で同世代の男の子たちが何人も行方不明になっている、というところから始まって、少年にありがちな夢と野望と好奇心と、思春期らしい正義感で、犯人を見つけようという「ひと夏の使命」を見つけてるわけです。

image

「こんな事件が近所でも起こりうる。めちゃくちゃクールだ!!!」って、ウキウキしている15歳少年たち。

少年たちが目星をつけた犯人は、郊外に住む彼らの「良い隣人」。ホラーっていうジャンルに分類されているのを、ほぼ忘れて「良い隣人」が犯人っぽいから、実際そうじゃないんじゃないかとか、そう見せかけていてやっぱり犯人なのか、、、とユラユラ揺られつつ、ところどころでビビらせられながら、話も終わりが見えてきたクライマックス。

この先は、ぜひ劇場で観てください。音響がいい刈谷日劇だから、さらに楽しめること間違しなし!です。ホラー映画、苦手な人も全然観れると思います。ホラーな要素は数カ所ありますが、数カ所です。(その数カ所がなかなかのホラーだったりもしますが、そこがこの映画の面白さなので仕方ありません。)むしろ、ホラー映画が大好きで、本気の恐怖を追求する方には物足りないのかもしれません。

image

『サマー・オブ・84』は、忘れられない夏となることでしょう。